英語学習をするにあたって最も重要なことが、「英語学習の目的を明確にする」ということです。
目的を明確化するか否かで、英語学習の習熟度合いに差が出てくる上に、継続できるかどうかにも影響します。
また、英語を身に着けた先にある目標へたどり着くまでに、大きな遠回りをしてしまうかもしれません。
この記事では明確な目的をもって英語学習を行うことが如何に重要かという事について解説いたします。
目的を明確にする意味
英語学習者の約8割が途中で挫折すると言われています。
英語学習のモチベーションの低下に対して、どう対処すればいいのでしょうか?
英語学習者の多くは「カッコいいから英語を話せるようになりたい」、「とりあえず英語が出来れば何かの役には立ちそう」などと明確な目的を持たずに勉強を始めようとします。
しかし、これでは何処まで英語力を高めればいいのか、というゴールが分かりません。
また、言語習得には「臨界期」があると言われ、ある一定の年齢を超えた大人がネイティブレベルを目指すのは至難の業です。
ところが、例えば「アメリカのMBAに進学したいのでTOEFLのスコアが110必要だ」などといった定量化目標であれば、目標から逆算して日々やるべきことが見えてきます。
また、語学は短期間で結果が出るようなものではありません。
英語学習の継続といった意味でも、勉強した先にある明確な理想像をイメージ出来れば、それが大きな心の支えとなります。
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目的が明確になれば効率よく、あなたに必要な英語力が身に付けられる
英語を学ぶ目的は人によって異なります。
例えば、以下のようなことが考えられます。
・東南アジア就職を実現したい
・アメリカの大学院に進学したい
・外国人の恋人が欲しい
・昇給、昇進のために英語が必要
・世界一周旅行がしたい
・英語の論文を読む必要がある
とっかかりは何でもいいので、目的を明確にし、それに見合った努力をすることが望ましいです。
例えば、外国人の恋人が欲しいのに、「TOEFLのスコアで110を取ること」を目標設定した場合、かなりの高確率で挫折してしまいますし、「外国人の恋人をつくる」という最大の目標にたどり着くまでに大きなまわり道をしてしまうこととなります。
英語の資格試験というのは、自分の英語力を定量化する物差しとしては非常に優秀ですが、それを目的として良い場合と悪い場合があります。
上記の例は、まさに「悪い場合」でしょう。
もし、筆者が英語力皆無の状態で外国人の恋人が欲しいのであれば、オンライン英会話や基礎的な単語・文法、フレーズの暗記などの学習と並行しながら、マッチングアプリなどを活用しつつ良い人を探します。
日本語が話せる外国人も一定数いるので、もしかしたら、英語の習得をする間もなく、外国人の恋人をゲット出来るかもしれません。
また、英語学習自体が目的となってしまうと、その先にある最も大きな目標を見失ってしまうかもしれません。
日本人の英語力が世界的に見て低水準にあるというのは、
①英語が出来なくても、そこそこ良い職業に就ける
②英語と日本語がかけ離れた言語である
この2つが最も大きな要因だと考えられます。
①にあるように、決して万人に英語が必要という訳ではないのです。
英語を学ぶということは、以前に比べたらかかるコストは非常に低く抑えられるようになりましたが、習得までにある程度の時間がかかってしまう事に違いはありません。
筆者は「英語は人生をより良くするためのツール」だと考えており、1人でも多くの人に英語が使えるようになって欲しいとは考えております。
しかし、目的無き英語学習(趣味として楽しむ分にはいいと思います。)によって、時間を浪費してしまうことも避けなければなりません。
そのためにも、英語を学ぶための明確な目的を持つことは大切なのです。
目的を明確にする際に、あえて完璧を目指さないのもアリ
「ペラペラになることは諦める」と完璧主義から脱却してしまうのも悪くはありません。
多くの日本人の方は仕事においても勉強においても、非常に高いクオリティを求めますが、筆者の経験上、英語圏出身者以外の人たちの英語は結構テキトーです。
学校の勉強でも50点の科目を80点まで向上させるのは簡単ですが、90点を100点に持っていくのは非常に難しいです。
自分に必要な英語力を見極めて、完璧な英語を諦めるということも必要かもしれません。
これは逃げではなく、戦略的撤退です。
まとめ
英語学習を始めるにあたって、「英語学習の目的を明確にする」ということは非常に重要です。
英語を身に着けた先に何がしたいのか?
そう自問自答し、それに相応しい英語力を身に着けるための英語学習に徹するようにしましょう。
これによって途中で学習を諦めてしまったり、ゴールにたどり着くまでに遠回りしてしまうことを防ぐことが出来ます。
英語を学ぶことが目的とならぬよう、日々、意識して効率よく英語学習を継続していきましょう。